イタリア最大の港町ジェノヴァが州都のリグーリア州。フランスのコート・ダジュールに隣接していて、ティレニア海に沿って弓なりに細く伸びている州です。コロンブスの故郷としても有名ですね。
リグーリア州のワイン(と意識して)は、飲んだことはないかなあ?と思っていたら、イタリアで2番目にワイン生産量が少ない州とのこと。なるほど稀少だ。
さて、ヴィーノハヤシのイタリアワイン通信講座、第3回で送られてくるのはリグーリア州のワインです。
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【Vino Hayashi公式】自宅で学べるワイン通信講座
生産量が少ないといっても、リグーリア州は土着のぶどう品種が100種類以上あるワイン産地で、特色のあるワインが造られています。
テイスティングワインも、地葡萄のヴェルメンティーノとピガートから造られるワインで、珍しい味わいを楽しめます。
ちなみにワイン生産量が一番少ない州は、ヴァッレ・ダオスタ州です。こちらも第3回で学習します。テイスティングワインはないですけどね。
イタリアワイン通信講座全体の内容・ワイングラスについて
イタリアワイン通信講座第1回(トレンティーノ=アルト・アディジェ州)
イタリアワイン通信講座第2回(ピエモンテ州)
イタリアワイン通信講座第3回(リグーリア州/ヴァッレ・ダオスタ州)
イタリアワイン通信講座第4回(エミリア-ロマーニャ州)
イタリアワイン通信講座第5回(ヴェネト州/フリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州)
イタリアワイン通信講座第6回(ロンバルディア州)
イタリアワイン通信講座第7回(トスカーナ州)
イタリアワイン通信講座第8回(マルケ州/ウンブリア州)
イタリアワイン通信講座第9回(アブルッツォ州/モリーゼ州)
イタリアワイン通信講座第10回(サルデーニャ州/シチリア州)
イタリアワイン通信講座第11回(ラツィオ州/カンパーニア州)
イタリアワイン通信講座第12回(偉大なワイン/バジリカータ州/カラブリア州/プーリア州)
・ヴィーノハヤシインタビュー記事
ワインのサブスクで成長中!ヴィーノハヤシで聞いてきた
世界のワインが旅マガジン付きで届く!「ワインプラネット」中の人に聞いてみた
目次
ビオ・ヴィオ(bio Vio)のワインをテイスティング
イタリアワイン通信講座の第3回のワインは、リグーリアの生産者ビオ・ヴィオから白ワインが2本です。
- Riviera Ligure di Ponente DOC Vermentino “Aimone”
- Riviera Ligure di Ponente DOC Pigato “MarRene”
リヴィエラ・リグーレ・ディ・ポネンテ ヴェルメンティーノ“アイモネ”とリヴィエラ・リグーレ・ディ・ポネンテ ピガート“マレネ”です。
名前が長いですが、「リヴィエラ・リグーレ・ディ・ポネンテ」がDOC名です。海沿いの栽培地で、リヴィエラ海岸からのネーミングですかね。
ヴェルメンティーノとピガートはぶどう品種です。ヴェルメンティーノはスペイン由来、ピガートはその亜種です。
まずはヴェルメンティーノから。
リヴィエラ・リグーレ・ディ・ポネンテ ヴェルメンティーノ“アイモネ”
講座についてくるショット・ツヴィーゼルのワイングラスに注ぎました。
色は薄くサラサラとしています。フレッシュなワインの特徴ですね。
一番左のワイングラスからテイスティングしていきます。
- 香りは弱め。複雑さはあまりない。ハッサクのような柑橘系の香り。
- 香りは弱め。複雑さはそこそこ。白い花、パイナップル、柑橘の香り。
- 香りは普通。複雑さはそこそこ。白い花、パイナップル、蜜、柑橘の香り。
- 香りは弱め。複雑さはあまりない。ハッサクのような柑橘系の香り。
3番のボウルが丸いブルゴーニュ型のワイングラスが、一番香りますね。
そして林ソムリエの取った香りはこう。
お、やっぱりパイナップル。柑橘はライムですか。八朔(ハッサク)とかって普通言わないかな……。
味わいは酸味が強めでキリリと引き締まったワイン。2番のグラスだけ、酸がやたらピリピリしていて刺激を感じました。他のは普通だったんですが。
ワイングラスでそれほど味わいは変わりませんが、3番のブルゴーニュ型だけ香りが若干強かったので、合うグラスは3番ということで。
本来赤ワイン用のグラスですが、ボウルが丸くて口がすぼまったタイプは、確実に香りを取れます。ですので、私は白ワインでも積極的に使います。
ショットツヴィーゼルは高級感があって丈夫でいいですよ。
リヴィエラ・リグーレ・ディ・ポネンテ ピガート“マレネ”
2本目は同じ造り手ビオ・ヴィオのピガート“マレネ”です。
色味がヴェルメンティーノよりも濃い黄色をしています。ピガートはヴェルメンティーノの亜種ですが、しっかりと色が出るのが特徴だそう。
ワイングラスは同じくショット・ツヴィーゼルで、左から飲んでいきます。
※写真の色味は補正して、私が見た色に近づけてあります。
香りはスダチやレモンのような柑橘と、ほんの少しだけ石油のような科学系の匂いがします。
味わいは適度な酸味でまろやか。深みがあって、良いワインだとわかる。グレープフルーツのような柔らかな苦みが心地良いです。
これ、レモン代わりに焼き魚と合わせたら美味しそう。
林ソムリエの香りの評価はこうです。
“香り:バジル、トマトの葉、金木犀、ターメリック”
何ひとつ合ってないw
てか、トマトの葉ってそんなの全然わからなかったです。ターメリックも。
ターメリックの香りからか、エキゾチックな印象とも表現されているのですが、片鱗すら感じ取れませんでしたねー……あかん、まだまだや。
味わいのコメントには、「くっきりとした酸と余韻の苦み。味わいにコクあり。白身、サーモン系の脂がのった魚にぴったり」とあったので、そこそこ一致しているのかな。
合うワイングラスは4番のボルドータイプかなー。香りが若干弱いのですが、酸味とコク、苦みのバランスが一番良かったです。
アルベンガの生産者ビオ・ヴィオ(bio Vio)
ビオ・ヴィオは、元々は農業を営んでいたビオ・ヴィオファミリーが2000に設立したワイナリー。州都ジェノヴァの南西、アルベンガの街にあります。
オーガニック農法で栽培する葡萄から、綺麗なビオワインを造ります。
流行にのっかって有機栽培をしているのではなく、昔からやってたそうです。ビオロジコの認証を得るときにも、何も変える必要がなかったとのこと。
ビオ・ヴィオのピガートについての解説で、林ソムリエのインタビュー動画があります。相手はアイモーネさんということで、ワイン名についている名前ですね。オーナーさんかな?
動画の中で、「ピガートは名物のジェノヴェーゼソース、生の魚、オーブン焼きなどによく合う」とおっしゃっています。やっぱり!
リグーリア州のワインの特徴
リグーリア州は州都ジェノヴァを中心に東西に長い弓形をしていて、高知県をもうちょっと引き延ばしたイメージ。
山と海に挟まれ、海岸沿いに急斜面の段々畑で葡萄が造られています。そのため大型機械が入れず、この地域では手作業でのブドウ栽培が主流。
テイスティングしたワインの造り手「ビオ・ヴィオ」もそうで、さらにオーガニック農業で自然なものだけを使って葡萄造りをする、ビオワインの生産者です。
DOCは州内で8つが認定。ヴェルメンティーノとピガートのほか、白ワインはボスコ、赤ワインはロッセーゼなどの地葡萄のワインが有名です。
ヴァッレ・ダオスタ州のワインの特徴
第3回講座でちょーっと残念だったのが、リグーリア州のワインが2本で、ヴァッレ・ダオスタ州のワインがなかったこと。
ワイン生産量がイタリアで最も少なく、イタリア国内でもあまり見かけないとのことなので、講座としては安定調達が難しかったんですかねー。
でも品質は高くて、主にヴァッレ・ダオスタ州内で消費されてしまうみたいです。飲んでみたい。
DOCは「ヴァッレ・ダオスタ」一つだけですが、使われる葡萄品種が20種類以上あり、様々なワインが造られます。
もとは別々だったものが統合されたためだそうです。品種よりも土地の特徴を重視したんでしょうかね。
イタリアワイン講座第3回のカリキュラム
通信講座第3回のカリキュラムはこちら。メイン地域はヴァッレ・ダオスタ州とリグーリア州です。
- ブドウ畑を取り巻く自然環境(テロワール1)
- 気候(テロワール2)
- 地形(テロワール3)
- 土壌(テロワール4)
- ヴァッレ・ダオスタ州について
- リグーリア州について
- より美味しく飲むためのワインの温度(コラム)
- スマートなコルクのあけ方
- スマートなコルクのあけ方(スプマンテ編)
- テイスティングのヒント(視覚編2)
ほか、今月のワイン生産者のビオ・ヴィオの紹介とテイスティングノートで構成されています。
テロワールの説明がわかりやすい
今回は、テロワールの説明に大きくページが割かれています。
ワイン本をみれば、テロワールの説明はほぼ間違いなく載っていますが、イタリアに特化してここまで詳細に説明したものは、あまり見たことなかったですね。
写真付きで地形がイメージしやすく、産地ごとの味わいの分類もわかりやすかった。高低差が分かるイラスト地図が特によかったです。
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講座全体の説明はこちらの記事
イタリアワイン通信講座全体の内容・ワイングラスについて
イタリアワイン通信講座第1回(トレンティーノ=アルト・アディジェ州)
イタリアワイン通信講座第2回(ピエモンテ州)
イタリアワイン通信講座第3回(リグーリア州/ヴァッレ・ダオスタ州)
イタリアワイン通信講座第4回(エミリア-ロマーニャ州)
イタリアワイン通信講座第5回(ヴェネト州/フリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州)
イタリアワイン通信講座第6回(ロンバルディア州)
イタリアワイン通信講座第7回(トスカーナ州)
イタリアワイン通信講座第8回(マルケ州/ウンブリア州)
イタリアワイン通信講座第9回(アブルッツォ州/モリーゼ州)
イタリアワイン通信講座第10回(サルデーニャ州/シチリア州)
イタリアワイン通信講座第11回(ラツィオ州/カンパーニア州)
イタリアワイン通信講座第12回(偉大なワイン/バジリカータ州/カラブリア州/プーリア州)
・ヴィーノハヤシインタビュー記事
ワインのサブスクで成長中!ヴィーノハヤシで聞いてきた
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