マルケ州のワインをテイスティング!白ワイン「ヴェルディッキオ」に“和”を感じた
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マルケ州のワインをテイスティング!白ワイン「ヴェルディッキオ」に“和”を感じた

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Marche-Umbria-map

イタリア中部にあるマルケ州は、アドリア海の美しい海岸と、内陸部の2000メートル級の山々を擁する自然豊かな州です。

恵まれた環境がぶどう栽培、ワイン造りに良い影響を与えていて、イタリア土着品種の特徴あるワインが多くあります。

その隣、ペルージャを州都に持つウンブリア州は、山と湖の自然に囲まれた丘陵地帯が7割を占めるエリア。黒トリュフや紀元前から造られている生ハムが有名で、豊かな食文化のもとでワイン造りがなされています。

ヴィーノハヤシイタリアワイン通信講座第8回は、そんなマルケ州とウンブリア州のワインについてです。

この地域でしか飲めない稀少なワインもあり、イタリアでも面白いエリアです。テイスティングと講座内容をレビューします。

 

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【Vino Hayashi公式】自宅で学べるワイン通信講座

 



マルケ州のワインをテイスティング

今回講座で送られてきたワインは、2本ともマルケ州のワインです。赤ワイン、白ワインが1本ずつ。ウンブリア州はなしですね。

葡萄品種は白がヴェルディッキオ、赤がモンテプルチャーノで、どちらもイタリアを代表する土着品種です。これは楽しみ。

ヴェルディッキオ・デイ・カステッリ・ディ・イエージ・クラッシコ “ブーカ・デッラ・マルコーナ”

Buca della Marcona

1本目は白ワイン。豊かな香りとミネラル感が特徴のイタリア土着品種「ヴェルディッキオ」100%のワインです。造り手はテヌータ・サン・マルチェッロ/Tenuta San Marcello

Verdicchio dei Castelli di Jesi Classico DOC “Buca della Marcona”

講座についてくるワイングラス4種に注ぎます。

  1. ヴィーニャ・ワイン(型番:110485)
  2. ヴィーニャ・ボージョレ(型番:116506)
  3. ヴィーニャ・ブルゴーニュ(型番:110499)
  4. ヴィーニャ・ウォーター/ワイン(型番:110459)

色は少し茶色がかったイエロー。香りはアカシア、グレープフルーツ、ターメリックのようなスパイシーな香りがします。山梨県勝沼で試飲した白ワインに多く感じた、ナッツ系の香りもあります。

味わいは、シャキッとした酸味があり、後味に心地よい苦みが残ります。サラサラよりもシルキー。ミネラル感もあって、バランスがいいですね。スッキリシャープなだけじゃなく、ふわりとした柔らかさもある。美味しい。

Buca della Marcona2

ヴェルディッキオはかつて量産型のワインという扱いだったそうですが、このワインからはそんな印象をまったく感じないですね。質の高いワインです。

日本ワイン的なものを感じたのは、どうやらシュールリー製法によるものです。発酵が終わってからも、澱をそのまま漬け込んでおくやり方で、ワインにうま味や複雑さが生まれます。勝沼のワイナリーで、この製法のワインをよく飲みました。

林ソムリエのコメントでも、「舌平目のムニエルをはじめ、和食にも合わせやすい」とあります。やはり何かしら日本ワインと共通するものがあるよう。焼き魚もいけそうでおすすめです。

ワイングラスは1番の小ぶりボルドータイプが味わいにまとまりがありました。香りは3番のブルゴーニュタイプの方がよいのですが、なんだか味がぼやけます。

ロッソ・コーネロ “カンポフィオリート”

CAMPOFIORITO

2本目の赤ワインは、ロッソ・コーネロ “カンポフィオリート”です。生産者はルーチェソーレ/Lucesole

Rosso Conero DOC “CAMPOFIORITO”

使用葡萄はモンテプルチャーノ100%。こちらもイタリアワインの代表選手ですねー。

講座についてくる4種類のワイングラスで比較します。

  1. ヴィーニャ・ワイン(型番:110485)
  2. ヴィーニャ・ボージョレ(型番:116506)
  3. ヴィーニャ・ブルゴーニュ(型番:110499)
  4. ヴィーニャ・ウォーター/ワイン(型番:110459)

色は少し明るいガーネット。香りをとると、おーこれは森ですよ。木苺、腐葉土、チョコ、獣、ピーマンなど。静かなのに野性味を感じます。

味わいは、綺麗な酸とジューシーな果実。タンニンはまろやかでちょっとサラサラ寄り。でも骨格はしっかりしていて、深みを感じます。

CAMPOFIORITO2

ワイングラスは3か4。香りがしっかりしているので、大ぶりがいいです。香り重視なら3のブルゴーニュタイプですが、味わいにおいてより多くのニュアンスが感じ取れるのは4の大ぶりボルドータイプです。

林ソムリエは「コーヒー、チョコ、腐葉土、湿った葉、黒コショウ」を嗅ぎ取っていました。これは私のもだいたいオーケーでしょう!

やー、しかしモンテプルチアーノは旨いっすなあ。1000円台ではカサーレ・ヴェッキオ・モンテプルチアーノ・ダブルッツォに勝るものなし!と思っていますが、さすがに4000円台のこちらロッソ・コーネロ “カンポフィオリート”は大変おいしゅうございました。

マルケ州のワイン

マルケ州について

マルケ州では、イタリアの地葡萄が全体的に造られています。

白ぶどうはトレッビアーノヴェルディッキオ、黒ぶどうはサンジョヴェーゼモンテプルチアーノなど。どれも品種の特徴が出る葡萄で、イタリアらしさを味わえます。

ヴェルディッキオを使ったワイン

Verdicchio

主に州の中央部イエージで造られるのが、ヴェルディッキオを使った白ワイン。果実味あふれるフレッシュなワインから、長期熟成のリゼルヴァタイプまでいける幅広さが魅力です。

DOCG格付けは、DOCGヴェルディッキオ・ディ・マテリカ・リゼルヴァDOCG ヴェルディッキオ・ディ・カステッリ・ディ・イエージ・リゼルヴァなどがあります。

モンテプルチアーノを使ったワイン

Montepulciano

モンテプルチアーノといえば「ダブルッツォ」と続けたくなってしまうくらいアブルッツォ州が有名ですが、マルケ州も主要生産地です。

ほどよいタンニンがあり、早飲みから長期熟成までこなす万能タイプの黒ぶどう。しっかりした味わいなので、肉やトマト煮込みなどによく合います。

マルケ州には、DOCG コーネロDOCG オッフィーダなどの格付けワインがあります。

マルケ州を代表するワイナリーにあげられるのがこの「ウマニ・ロンキ」。コーネロのほか、神の雫に登場した「ヨーリオ」でおなじみです。1500円とは思えない味わい。

ウンブリア州のワイン

Umbria

ウンブリア州はイタリアで唯一国境にも海にも接していない州です。州都ペルージャといえば、サッカーファンならわかりますね。

葡萄栽培は、トレッビアーノサンジョヴェーゼなどのイタリア主要品種を栽培していますが、最も特徴があるぶどう品種はサグランティーノです。

モンテファルコ・サグランティーノとは

Montefalco Sagrantino

ウンブリア州中央部のモンテファルコでは、サグランティーノ100%で造られるDOCG モンテファルコ・サグランティーノが有名です。イタリアでもごく一部の地域しか造られていない稀少なワイン。

サグランティーノは皮が厚く、タンニンが非常に強いぶどう品種で、他に類を見ないほど濃い赤ワインになります。ポリフェノールが世界一多く含まれるワインとも。

もともと甘口ワインですが、今は辛口も造られています。どちらも力強い赤ワインです。名前に「パッシート」とついているのは甘口ワインです。

イタリアワイン講座第8回のカリキュラム

イタリアワイン講座第8回

ヴィーノハヤシイタリアワイン通信講座第8回、マルケ州とウンブリア州のカリキュラムです。

  • 国際品種白ブドウ・主要4品種
  • 国際品種黒ブドウ・主要4品種
  • イタリア土着品種白ブドウ・主要8品種
  • イタリア土着品種黒ブドウ・主要8品種
  • マルケ州について
  • ウンブリア州について
  • 甘口ワインの秘密(コラム)
  • 押さえておくべきイタリア甘口ワイン
  • アッビナメントのヒント(応用編)

このほか、今月のワイン生産者「テヌータ・サン・マルチェッロ」と「ルーチェソーレ」の説明があります。

さすがイタリアワイン講座で、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなどの国際品種の紹介を赤白4種ずつに絞り、イタリア土着品種を16種類たっぷり説明してくれています。これはありがたいですねー。国際品種の説明はいろんなところで見ますし。

押さえておくべきイタリア甘口ワインも、試飲ワインとは関係ない部分でしたが、20本以上紹介されていて、ざっと有名どころを知るのに便利でした。「多すぎィ」とは思いましたが笑

講座も折り返し地点をすぎ、そろそろ以前のやつを復習しないと忘れてしまいそうです。じっくり読み込むと、かなり時間がかかるのですが、せっかく受講しているので頑張って取り入れていきます。

 

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